君を忘れない~妄想の中の王子様


 気がつくと、木陰のベンチの上で横になっていた。
 レイが、いた。

「私……。」

「無茶し過ぎ。熱中症で、倒れてた。」

「助けて、くれたの?」

「なんか、前にも、こんな事、あったような気がするな。」

「そうだね。」

 そう言って、どちらからともなく笑い合った。

 気持ちのいいそよ風が、吹いていた。
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