君を忘れない~妄想の中の王子様

「その様子じゃ、元気そうだな。」

 レイは、優しく笑って、私の目線にかがみこんだ。
 そして、真面目な顔で、言った。

「心配、したぞ。」


「ごめんなさい。」

 起き上がって、座り直してから、私は、言った。

「あんたが、目覚めなかったら、どうしようかと思った。」


 そして、レイは、言った。

「リーファ。」

 名前を呼ばれて、ドキッとした。

「俺、気づいたことがある。……言っても、いいか。」

「何?」
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