セルトリア学園


話し終わると同時にガン!と音が響くと同時に



光が差し込んでくる。



ガラガラと音を立てて崩れていく土の障壁は
レーナの大きさに開けられており



レオンの口がひきつるのがわかる。



逆光によりレーナの姿が見えないのが
より良く恐怖を際立たせる。



「れ、レーナ」



「なに?」



ひぃっ!となった喉は悪くない。



それほどレーナは殺気立ちながら
レオンの方へと歩く。



狭い壁の中はすぐに背中が当たる。



終わった。



と思うのと同時にレーナがレオンの横の
壁を思いっきける。



音ともに崩れ落ちた砂は
パラパラと制服の上に落ちてゆく。



「ねぇ、本気で言ってる?」



「はい、ホントのことです。
すいません。」



正座をさせられてシュンとなっているレオンに
容赦なく罵倒を浴びせる。




だいぶ自分には小さい穴を魔法で無理やり
こじ開けたアマトはレーナの肩に手を置く。



「その辺でやめとけ。話を聞く限り
レオンは悪くないようだし」



「ダメ。アマトが甘やかすから
こんなのになる。」



「別にこんなのを甘やかしてはない。」



「こ、こんなのは酷くね?」



「「酷くない!」」



「お、おう。」



言い合いを始めた2人の言葉に文句を言うが
直ぐに両断される。



ワイワイと続く自分の上での喧嘩に
大きくため息をつく。



『ガァルァァァアー!!!!』



何かの叫び声と共にレーナのせいでヒビが
入りまくっていた壁が壊れる。



ガラガラと大きな瓦礫が崩れ落ちる。



ケロッとしたまま正座しているレオン



華麗に避けているレーナ



魔法で盾を作ったアマトと



三者三様の方法で乗り切った3人は
吠えたドラゴンに怒りを見せる。



(主に2人が怒りをみせる。)




「「おい、クソトカゲ。
覚悟出来てんだろうな(でしょうね)」」



巨大な殺気が膨れ上がったのを感じたドラゴンは
2人を視界に収める。



もうひと鳴きしたドラゴンに心の中で
合掌しながらレオンは動かない。



アマトが大魔法を展開し
レーナが足に魔力を溜める。

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