セルトリア学園
アマトは黒いモヤのかかった大きな魔法陣
を手の前に展開する。
レーナは瞬時に消えると音もなく移動を開始する。
何も聞こえない、一般人には姿も見えないそれは
一瞬で消えたようにも見える。
アマトが一発、大魔法、しかも攻撃力最大の
闇魔法を叩き込む。
ドラゴンは痛みにひと鳴きすると羽根を広げ
空に逃げようとする。
しかし、そこでレーナによる蹴りが頭に炸裂する
大きな音を立てて叩き込まれた蹴りは
ドラゴンを地上に戻すには十分でグングンと
近づく地上に何も出来ずに
ドラゴンは落ちてゆく。
レオンの真上に。
「ちょ、やば!冗談だろ!?!?」
急いで正座を崩して拳を構えたレオンは魔力を
巡らせることも出来ずに
やけくそに拳を突き出す。
パァァァアンンン!!!
と爆発をしたドラゴンはレオンの周りに
撒き散る。
「イッテェェェェ!!!」
何も無しに殴りつけた拳はレオンに大きな衝撃
を与えて疼くまる。
「「レオン」」
2人に名前を呼ばれた瞬間肩が跳ねる。
「は、はい。」
「正座。」
「崩すな馬鹿野郎」
「はい。」
あんなに喧嘩してたくせに。
と思いながらも清々しいほどの連携プレーに
静かに正座をするレオン
足が痺れるまで続けられた説教は
結局レオンのモヤモヤとした気持ちを
無くしてくれなかった。