night&day
「先輩お願い!うちのお兄ちゃんの店なの!だから変な事ないし飲めないなら飲まなくて大丈夫だと思うから!お願いします!」

さなちゃんのその必死な形相にこっちが困惑。

「わ、わかったから。そんな頭下げないでよ」

異様な注目浴びてるよさなちゃん!
気づいて!

「え?!本当ですか?」

すぐに顔を上げたさなちゃんの目は輝きに満ちていて、本当に困ってたのだと実感する。

「仕事見つかるまででいいんでしょ?でもキャバとかした事ないし、私本当にお酒とか無理だからね?」
「勿論です!先輩この後ご予定は?」
「え?今日はもう用無いけど」
「ならこれから兄のとこ行きましょ?早い方が良いし」

さなちゃんはすぐにスマホを取り出して、電話を掛け始めた。

「あ、あのねぇ女の子一人見つかったから合わせたいんだけど今から平気?ーーーうん、わかった。はぁいじゃぁ後で」

電話を切った直後、残っていたココアを一気に飲み干したさなちゃんは

「じゃぁ移動しましょ」

と伝票を持って立ち上がる。
その早急な行動に慌てて私も残っていたソイラテを一気に流し込み、さなちゃんの後を追った。
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