night&day
night
言われた通り翌日は夕方の時間帯にお店を訪ね、私よりも先にいたさなちゃんに色々教わる。

どうやらこの仕事は洞察力と機敏さが必要不可欠らしい。

初日を含めた四連勤の中で、このお店は本当に女の子が少ない事がわかった。

それなのに客足が途絶えないのも可笑しな話だと思う。
けれど女の子の雰囲気は全員良くて、お客もそれを目当てで来てる人も少なくないらしい。フロアでもバックでもキャストの空気は変わらない。

想像していたイジメなんてないし、居心地は思ったよりも悪くなかった。
ではなぜこんなにも女の子がいないのかっていう理由を教えて貰ったのは、始めての週末出勤を終えた休日の事。

「先輩今日の夜空いてます?」

土曜日のクラブが閉店し、日曜日の空も白けてきた頃。
さなちゃんに声を掛けられ、ビルの前で足を止めた。

「空いてるよ。てか寝てるよ」

この生活が始まって、綺麗な昼夜逆転が続いている。

日曜日はお店の定休日になっている為今日は、思い切り寝る予定でいた。ハローワークも大学も日曜日は閉まっているからだ。
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