SecondWedding


「お前が人間…女だってのは分かってる」

「…ゥン」

持っていたグラスを取り上げられ唇を奪われる。

「奥様…いや、今日は花嫁様か」

膝の上に抱き上げられ耳元で

「二度目の初夜と参りましょうか」

「ヒャッ!」

耳に息を吹っ掛けられた。

「相変わらず弱いな」 

耳に息を吹き掛けら平然としてる人間なんかいませんよ。

「ほんと、色気もあったもんじゃない」

「わ、悪かったですね」

膝から降りようともがくと

「暴れんな。それに」

チュッ!

軽く唇を合わせて

「悪くないから。それが志織だから」

「恭介さん…」

恭介さんを見ると…その顔は優しい笑みを浮かべて…

でも瞳は熱を帯びて…

「志織…」

恭介さんに抱き着いた。

そして

「そんな顔すんな。我慢できなくなる」

「が、我慢しなくていいです」

消え入りそうな声で恭介さんの耳に囁いた。

「それでは遠慮なく」

抱き上げられそのまま寝室へ。

ーーー

ーー



ーー

ーーー

ーー



「志織」

「はい?」

「お前の白無垢姿…綺麗だった」

「恭介さん…恭介さんの紋付き袴姿も本当に凛々しくて素敵でしたよ」

「当たり前だ!」

「フフフ…そうですね」

「あぁ」

フフッ相変わらずなんだから。



◇◇◇◇◇


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