過保護な副社長はナイショの恋人
しかも、こんな状況を誰かに見られたら……。
「彼と、付き合ってるのか?」
「 い、いえ。安部さんとは、大学時代の先輩後輩なんです。時々、食事に誘ってもらうたけで……」
なんで、副社長はそんなことを聞いてくるんだろう……。 重ねられた手が、緊張で汗ばんでくる。
「なるほどな。じゃあ、次は俺と来よう」
「えっ?」
会社では、仕事熱心な副社長から、こんなナンパのような誘いを受けるとは思わなかった。
私にとって副社長は憧れで、若くしてここまで成功したことを、心から尊敬していたのに……。
「手を離してください。お断りします。今夜は、蓮見社長の娘さんがご一緒ですよね? 真依子さん、副社長の恋人なんじゃないですか?」
キツく彼を睨むと、ようやく手を離してくれ向き直った。副社長は、特に表情を変えることなく私を見ている。
「彼女は恋人じゃないし、付き合う予定もない」
「じゃあ、なんで一緒にいるんですか? 社長はともかく、真依子さんとはお仕事の話ではないですよね?」
と副社長に詰め寄ると、なぜかクスッと笑われた。人が真剣に話をしているときに、なんで笑うんだろう。
「副社長! なにがおかしいんですか?」
「彼と、付き合ってるのか?」
「 い、いえ。安部さんとは、大学時代の先輩後輩なんです。時々、食事に誘ってもらうたけで……」
なんで、副社長はそんなことを聞いてくるんだろう……。 重ねられた手が、緊張で汗ばんでくる。
「なるほどな。じゃあ、次は俺と来よう」
「えっ?」
会社では、仕事熱心な副社長から、こんなナンパのような誘いを受けるとは思わなかった。
私にとって副社長は憧れで、若くしてここまで成功したことを、心から尊敬していたのに……。
「手を離してください。お断りします。今夜は、蓮見社長の娘さんがご一緒ですよね? 真依子さん、副社長の恋人なんじゃないですか?」
キツく彼を睨むと、ようやく手を離してくれ向き直った。副社長は、特に表情を変えることなく私を見ている。
「彼女は恋人じゃないし、付き合う予定もない」
「じゃあ、なんで一緒にいるんですか? 社長はともかく、真依子さんとはお仕事の話ではないですよね?」
と副社長に詰め寄ると、なぜかクスッと笑われた。人が真剣に話をしているときに、なんで笑うんだろう。
「副社長! なにがおかしいんですか?」