過保護な副社長はナイショの恋人
と声を大きくすると、副社長の人差し指が私の唇に当てられた。
「静かにしないと、店内まで聞こえるぞ? 結構気が強いんだな」
「副社長が、ナンパみたいなことを言うからです」
今度は声を潜めて言うと、副社長は眉をピクッと動かして渋い表情をしている。
「ナンパなんて、するわけがないだろう? 俺は、梶田さんの素顔がもっと見たいだけだ」
「私の素顔……ですか?」
副社長の本心が見えず、どう返事をしたらいいのか分からない。
すると、女性客の声が聞こえてきて、副社長は咄嗟にメイクルームのドアを開けた。
そして私の腕を引っ張ると、部屋に入り鍵をかけた。
「ちょ、ちょっと副社長、困ります」
個室になっているこの部屋には、ドレッサーとメイク直しに必要な備品がひととおり揃っている。
「あそこじゃ、会話が聞こえる。それより、次は俺とここに。約束してくれるだろ?」
「どうして、ここまでして……? 副社長の本音が分かりません……」
密室に、ふたりきりという状況に緊張しながらも、副社長をしっかり見据えた。
「きみの素顔をもっと知りたいから。梶田さんは、俺の周りにはいないタイプなんだよな」
突然、副社長にそう言われて、戸惑うばかりで、素直に受け入れられない。
返事に困っていると、副社長は私の耳元で囁いた。
「ずっときみが、気になっていた」
「静かにしないと、店内まで聞こえるぞ? 結構気が強いんだな」
「副社長が、ナンパみたいなことを言うからです」
今度は声を潜めて言うと、副社長は眉をピクッと動かして渋い表情をしている。
「ナンパなんて、するわけがないだろう? 俺は、梶田さんの素顔がもっと見たいだけだ」
「私の素顔……ですか?」
副社長の本心が見えず、どう返事をしたらいいのか分からない。
すると、女性客の声が聞こえてきて、副社長は咄嗟にメイクルームのドアを開けた。
そして私の腕を引っ張ると、部屋に入り鍵をかけた。
「ちょ、ちょっと副社長、困ります」
個室になっているこの部屋には、ドレッサーとメイク直しに必要な備品がひととおり揃っている。
「あそこじゃ、会話が聞こえる。それより、次は俺とここに。約束してくれるだろ?」
「どうして、ここまでして……? 副社長の本音が分かりません……」
密室に、ふたりきりという状況に緊張しながらも、副社長をしっかり見据えた。
「きみの素顔をもっと知りたいから。梶田さんは、俺の周りにはいないタイプなんだよな」
突然、副社長にそう言われて、戸惑うばかりで、素直に受け入れられない。
返事に困っていると、副社長は私の耳元で囁いた。
「ずっときみが、気になっていた」