不機嫌なカレと秘密なつながり
「彰汰に話をすればいいんでしょ! バスケ部に入れって言えば」
あたしはミチル先輩の手を払うと、廊下を走りだした
彰汰が自由に行動できないのは、あたしのせい
あたしが言えば、彰汰がバスケ部に入るって思ってるんでしょ?
あたしが命令すれば、彰汰がその通りに動くって…誰もがそう思ってるんでしょ
傷痕のせいで、あたしが彰汰を縛りつけているって
「おいっ」
教室の前まで走って帰ってきたあたしは、彰汰に腕を掴まれた
「パン、あげる」
あたしは手にあったパンを彰汰に投げつけた
「おい」
教室に入ろうとするあたしの腕をぐいっと、彰汰が引っ張った
「何?」
「どこに行ってた? 5限も6限も…授業を受けてないって」
「別に」
「『別に』…なに?」
「なんでもないって」
「理由は?」
「バスケ部に入部したら、言う」
彰汰の目がすっと細くなると、『ふう』っと息を吐き出した
あたしはミチル先輩の手を払うと、廊下を走りだした
彰汰が自由に行動できないのは、あたしのせい
あたしが言えば、彰汰がバスケ部に入るって思ってるんでしょ?
あたしが命令すれば、彰汰がその通りに動くって…誰もがそう思ってるんでしょ
傷痕のせいで、あたしが彰汰を縛りつけているって
「おいっ」
教室の前まで走って帰ってきたあたしは、彰汰に腕を掴まれた
「パン、あげる」
あたしは手にあったパンを彰汰に投げつけた
「おい」
教室に入ろうとするあたしの腕をぐいっと、彰汰が引っ張った
「何?」
「どこに行ってた? 5限も6限も…授業を受けてないって」
「別に」
「『別に』…なに?」
「なんでもないって」
「理由は?」
「バスケ部に入部したら、言う」
彰汰の目がすっと細くなると、『ふう』っと息を吐き出した