不機嫌なカレと秘密なつながり
「ちょ…彰汰っ!」

あたしは彰汰のランニングシャツをぎゅっと強く掴んだ

あたしの腰を掴んでいる彰汰の指に力が入る

「姫歌、もっと足を開けよ」

「嫌だ。もう時間切れ…早く部活に行き、なさいっ」

彰汰の腰の動きが激しくなったと思いきや、あたしをぎゅうっと抱きしめて動きを止めた

「はあ…一回しかできなかった。姫歌んとこの終礼、長すぎるんだよっ」

体育館の裏にある木陰で、あたしの中に入ったままの彰汰がぼやいた

「知らないよ、そんなの。あたしのせいじゃないし、第一、部活前にやろうとするのがいけないんじゃないの?」

「ヤラなきゃ、部活に身が入らない。姫歌とヤレないなら、部活は辞める」

「わ…わかったから。ほら、もう部活に行きなよ」

彰汰はあたしから離れて黒のジャージを羽織ると、不満そうな顔で体育館に向かって行った

…やっと、行った

あたしは樹に寄りかかると、ため息をつく

ずるずると、腰の位置を落とすと、地面に座り込んだ

「つ…疲れたぁ」

なに、あの体力
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