不機嫌なカレと秘密なつながり
「今すぐ食べたい」

「朝食を食べてないなら、寮に戻って食べておいで」

「意味が違うんだけど?」

「わかってるよ」

「じゃ…いい?」

彰汰の手が胸の膨らみを覆った

「強姦魔」

あたしの言葉で、彰汰の手がぴくっと止まった

「一線を越えてからの彰汰は変だよ? ところ構わずだし、股間の制御がなってない!」

あたしは彰汰から、自分の鞄を取り戻すとスタスタと学校に向けて歩き出した

『お姫サマのご登校だぜ』
『すげえよなあ。あの傷をネタに寝たんだぜ』

『最低…海堂君が可哀想』
『あんな傷だもん。脅しでもしないと、抱いてもらえないのよ』

校内に入るなり、男女のひそひそ話が聞こえてくる

また…あたしは、彰汰の人生に傷をつけたらしい

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