不機嫌なカレと秘密なつながり
「人生、他人を騙してナンボ…でしょ? 騙して、騙されて。偽りの恋愛を楽しむんだ。適当に遊んで、飽きたら『さよなら』。彰汰を追いかけるのは、彰汰が手に入ってないから。だから追いかけたくなる。欲すれば何でも手に入るのは、昨日までだよ…先生」
一条君がジャージのポケットの中に、小瓶を戻した
「…てことで。小山内さん、海堂なら下駄箱で待ってるよ」
一条君の顔に笑みが戻ってくると、あたしの肩をポンポンと叩いた
「えっと…」
「小山内さんは普通のお茶を飲んだだけ。媚薬を摂取したのは、麻耶先生のほうだよ。自分のマグカップにすでに入れられているなんて思いもしないで、お茶を口に含んだ。あとは俺がどうにかするから。小山内さんは、海堂のとこに行きなよ。あいつが荒れるとさ…バスケ部員が被害にあうから。頼むよ」
あたしは席を立つと、一条君に頭を下げた
「あの、ありがとう」
「気にしないで」
一条君は軽く手をあげた
あたしは生徒指導室を出ると、廊下を走った
下駄箱に行くと、まだジャージのままの彰汰が壁に寄りかかって立っていた
「彰汰!」
あたしは勢いよく彰汰の胸に飛び込んだ
「え? あ…え?」
彰汰が驚いているようで、肩を抱きしめながら、言葉に詰まっていた
一条君がジャージのポケットの中に、小瓶を戻した
「…てことで。小山内さん、海堂なら下駄箱で待ってるよ」
一条君の顔に笑みが戻ってくると、あたしの肩をポンポンと叩いた
「えっと…」
「小山内さんは普通のお茶を飲んだだけ。媚薬を摂取したのは、麻耶先生のほうだよ。自分のマグカップにすでに入れられているなんて思いもしないで、お茶を口に含んだ。あとは俺がどうにかするから。小山内さんは、海堂のとこに行きなよ。あいつが荒れるとさ…バスケ部員が被害にあうから。頼むよ」
あたしは席を立つと、一条君に頭を下げた
「あの、ありがとう」
「気にしないで」
一条君は軽く手をあげた
あたしは生徒指導室を出ると、廊下を走った
下駄箱に行くと、まだジャージのままの彰汰が壁に寄りかかって立っていた
「彰汰!」
あたしは勢いよく彰汰の胸に飛び込んだ
「え? あ…え?」
彰汰が驚いているようで、肩を抱きしめながら、言葉に詰まっていた