キラキラしている人がいる
「先輩、あの、お時間いいですか。」
「…少しなら。」
10分の短い休み時間に後輩が現れた。
「あたし、先輩の事好きなんです。」
人気の少ない階段の踊り場まで来ると、いきなり話出した。
「…悪いけど、」
「いや、そうなるだろうなってことは分かっていたので、大丈夫です。ちゃんと覚悟してきたので。」
「あと、この間、俺ひどいことを言った。人のことを考えてない言葉だったって今は思ってる。悪かった。」
「…先輩、あたしの名前、知ってます?」
「一年の原だろ。」
「…名前覚えてもらえただけで十分です。今まで、付きまとってすみませんでした。
あの黒髪の先輩とお幸せに!!」
それだけ言って廊下を走っていく原。
その速さは流石陸上部と言いたくなる速さだった。
「まだ、付き合ってねーっつうのに。」
みんなしてなんなんだよ。