もう一人の自分
そろそろ金が尽きる。もう帰らねばならぬ。列車に乗り、日本列島を南下する。私の心は旅の始めよりも穏やかなものになっていた。私が『私』を赦す事が出来た時、美しく、強い人間になれるのだと思った。ならば、そうなれるように努力しよう。私を赦すのは、とても難しい事である。然し、唯老いるだけでは味気無い。
列車は湖の横を通過し、山道を抜けた。
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