暗い星空の少年
「お、やっぱ悠じゃん!」
「え?あ、あぁ…」
確か…こいつは僕が1年生の時、まぁ表面上は友達だった成瀬くんだ。
こんな僕でも1年生の時はそれなりに知り合いや友達もいた。
でもただ僕にとってはめんどくさいだけだったけど…。
みんな鬱陶しい。
「全然会ってないからさ、久しぶりだな!」
「そうだね。久しぶりだな…」
なんとか作り笑いをして話す口調はぎこちなくなる。
「てかさ、お前何組になったの?」
「あ、えっと…A組になったよ。水野くんは?」
「俺はD組。A組とD組って…離れてるからなかなか会うことないよなぁ」
「あはは…そうだよね…」
こうして頑張って話してるうちにも順番は回ってこない…!
なんでこんなに長いんだろう…!
早く離れたい…もうこうなったら…
「あ、僕次の授業の宿題してない!ごめん!僕やっぱ戻るよ!」
「マジか(笑) 分かった~またな!」
「う、うん…またね!」
そう言って僕は列から抜けて廊下に駆け出した。