暗い星空の少年
だらだらと長く僕のことについて話しちゃったけどもう学校に着いた。

定期で改札を通って駅を出ると、いつもの見慣れた通学路に出た。

もう学校の周辺なだけあって僕と同じ制服を着た人がたくさん歩いてた。

僕の学校は大学までついてるから中学生と高校生が入り混じっている。

この中にいれば誰が誰だか分からないのだろう。

学校の制服を着た生徒なんて見たくなくて目を逸らした。

それでも目を逸らした先にもいて
目のやり場がなくなりついにはうつむいた。

早くも遅くもせず周りの速度と合わせて歩いた。


…こんな日々ももう飽き飽きだ。

何も考えずただただ歩いていれば自分がなくなっていくような感覚に襲われた。



「…いっそこのまま消えてしまえばいいのに」


思わず出た言葉にはっとして振り向いた。

「あ…」

後ろの人は自分達のおしゃべりに夢中で全く気付いてないようだった。

ほっとしたのと同時に、いつのまにか校門をくぐり抜けていた。
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