雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
「雨の笑顔…また見れてよかった」
君はそう微笑む。
「……ありがとう」
私が俯いて小さく呟くと、紫色は私の手をその大きな冷たい手で優しく包んだ。
「……ん」
顔を上げると、紫色は
目を細めて優しい瞳で私を見つめていた。
ドキッと胸が高鳴る。
妹を……見るお兄ちゃんみたいな、心境なの?
そんな、愛しそうに見ないでよ。
弱ってる時に優しくされるのも、
そんなに優しい笑顔を向けられるのも
全部、勘違いしてしまいそうになるから──