雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


紫色の声は優しくて暖かくて

とめどなく涙は溢れてくる。


紫色に手を引かれ、ひとつの傘に入って歩いた。

「俺ん家、入って……」


「お邪魔します…」

「ん、風呂そこだから…着替え持ってくるから入ってて」


そう言われてこれから入ろうとしてたのか、溜まっている湯船につかった。

「………くっ……うぁ…」


独りになると涙が止まらなくなって。

律の笑顔が浮かんで。


律との思い出が溢れてくる。
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