雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
「紫色…泣いていいんだよ……」
私が涙を流しながらそう言うと
君は首を振って儚く笑う。
「俺が泣いたら、雨が泣けねぇだろ?」
君は、どこまで優しい人なんだ。
だから、俺は泣かない…
と私の頬にキスを落として優しく撫でる。
ねぇ、紫色のことわからないよ。
どうして好きでもない私にキスするの?
どうして、そんな瞳で見つめるの?
私は涙を零した───
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