雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
私が、その言葉を言うと
君は顔を歪めて私の両腕をつかむ。
「………ふざけんな…」
紫色はそう言って、強引に私にキスをする。
「……や…だっ……しぃ!」
私が抵抗しても、顔を背けても
紫色は噛み付くように私の唇を奪う。
私が泣いてることもわかっててもそれでも君は唇を重ね続けた。
紫色の唇が震えていることなんて、
気付きやしなかったんだ。
紫色が、いつもの笑顔の裏で
どれだけの涙を流したのかなんて
全く、知らなかったの────