雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「今更、ごめんな…」

紫色は苦しそうにこぼす。


「紫色……」

「でも、死にたいとか…言わないで」


「でも………」

そう呟く私に紫色は熱い瞳でいう。


「それ、生きてたかった律に言える?」

「……っ」





「生きてたかった、生きてほしかった……俺の両親に、言えんのかよ………」



そう震える声で呟いた。

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