雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「………教えてよ…」

紫色は何を抱えてるの?



「……いつかね……………」

そう言って紫色は私を、
壊れ物を扱うかのように優しく抱きしめた。

「……紫色………?」

何故か拒めないんだ。



「雨」

私を呼ぶ声が悲しすぎて。




「雨……大好き」

そういう声が優しすぎて。
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