雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


“死にたい”

なんて、言ってごめんなさい。


紫色が何であんなに怒ったのか
今更わかったよ。

両親が亡くなって、幼なじみの親友も失って。

“死”の怖さを知ってた紫色だから、
私に『死ぬな』って、そう怒ってくれたんだね。


ねぇ、紫色。


会いたいよ。


君は今、1人で泣いてるの?

1人で、震えてるの……?



「…紫色……っ」
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