雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
「辛かったね…」
私がそう涙を流せば、君は笑って
「うん、辛かったよ……」
そう…初めて私に涙を見せた。
ぽろぽろ、幾度も落ちる涙を見て
胸がぎゅっとなって。
私は紫色をぎゅっと抱きしめた。
「頑張ったね……」
そう紫色の頭を撫でれば、君は顔をくしゃっと歪めてあたしの首元に顔を埋める。
「…………くっ………うぅ…」
紫色の嗚咽が誰もいない墓地に響いて
ただ、悲しかった。
「もう、いやなんだ」
「いやなんだよ…大切な人が居なくなんのは」
「突然、消えるのは…失うのは…嫌なんだ」
初めて聞いた紫色の本音。
そのトラウマを私が掘り起こしていたのかもしれないね。
「うん……ごめんね…っ」