雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
「……雨っ…あ、めっ」
痛いくらいに私を抱きしめる紫色は
いつもの紫色じゃなくて。
本当の、紫色を見れたような気がした。
「…好きだ、雨」
「うん…」
紫色。
「ただ、そばにいて…っ」
「うん……」
ねぇ、紫色。、
「いなくなんなよ…」
「ここにいるよ」
私は、ここにいるから。
私は君の背中に腕を回して
ぎゅっと、苦しいくらいに抱きしめた。
「雨……好きだ…」