雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「……ごめんね、紫色より泣いちゃって」


紫色の方が辛いのに。

「いや、ありがとうな…すげぇ嬉しかった」

そう微笑む紫色は雨に濡れてすごく綺麗で。


私の濡れた髪に指を絡ませて頬を撫でる。

私の涙でいっぱいの瞳に、君はキスを落として愛しそうに私を見つめる。



「雨が、いてくれて良かった」

そう、笑って。



「すげぇ、冷てぇじゃん…」

クスッと笑った紫色は私の頬に触れる。


「明日は、熱かなー」

そう言いながら私を腕の中に閉じ込める。


「雨が風邪ひいたら俺が貰ってやるから…俺が風邪ひいたら雨が看病しろよ…?」

君はそういたずらに笑った。

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