雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
「雨」
「…ん?」
「好きだ」
君は私の耳元で囁いていたずらに笑った。
紫色の声は落ち着く。
紫色の手は冷たくて温かい。
紫色の言葉は、私を笑顔をする。
「帰るか…」
私の手を握って歩き出す紫色。
「うん、帰ろ!」
そう笑う私を見つめて君は笑った。
「とりあえず雨は家に連絡して、今日はもう泊まりなよ…遅いし、暗いし」
「いいの?…ありがとう」
「ん、こっから俺ん家近いしな」
そう言われて、紫色の家に入った。