雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「なぁ、雨──」

「なぁに、紫色」


私の頬を優しく撫でて口を開く。

「キスしてい?」


…………へ?

「ってか、するから」

嘘でしょ!!

心臓、持たないから!


「ちょ!待って待って!!」


こんっのキス魔がー!





「ばーか、逃がさねぇよ」

そう意地悪に笑う紫色は王子様みたいでした。

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