雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「僕達は3年前、一面の桜色に囲まれ、希望と不安を抱きここに入学しました。

楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと、
たくさんの思い出と経験がここに詰まっています。


僕には、幼なじみで大好きな親友がいました。

“早川 律”

彼は、1年前の冬…17歳という若さでこの世を去りました。

彼の心残りは、たったひとつ…

彼女を残して死んでしまうことでした。

彼は言いました。

『どうして、俺なんだ』と。

『この世に自分で命を絶つ人も、簡単に人の命を奪う人もいるのに…どうして自分なんだ』と。

彼は、太陽のように明るく
向日葵のように人を惹きつける力がありました。


彼のような存在がどうして亡くなって、

平気で人を殺めてしまうような人がのうのうと生きているのか、本気で恨んだこともありました。

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