雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


唇を離して優しく笑った君は

私の大好きな声で言う。



「俺は、雨の陽だまりになる」


律が太陽なら、俺は陽だまりだ、と。



そう満面の笑みを見せてくれた。




「愛してる」

君は右耳のピアスにキスを落として

私の唇を塞いだ。


「雨の全部が欲しい…」

「言えば?俺の全部が欲しいって…」



セリフとは違って優しく優しく笑う紫色は
陽だまりのように、暖かく。



雨上がりに架かった虹のように

とても綺麗だった───
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