雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~



初めて、言われたかもしれない。

ただ一緒にいるだけで恋人らしいことなんてしなくて『恋人』という名だけを持つ関係だと思ってた。


「うん…っ」


嬉しくて、嬉しくて。


涙が、出てきちゃったよ。


「泣くなよ、雨」

律は困ったように笑って優しく拭ってくれた。



「嬉しいの……」
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