雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~



逢瀬 紫色(おうせ しい)



「んだよ、紫色」

律が不機嫌そうに紫色を見た。


「お前は、言い方がきついんだよ…もっと優しく言えねぇの?」



綺麗な黒髪をさらさら揺らして
澄んだ黒い瞳で律を見つめる。



「だって……」


何か威圧感のある紫色と小さくなっていく律は蛇に睨まれたカエルの状態で。




クスッと笑うと2人も頬を緩ませた。


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