雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~
私が失恋して、恋人が出来たのも
雨の日だった。
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『律ー!』
『何だよ、雨』
駆け寄ってきた私に少し笑いながら
返事をする律。
『数学のノート、出してないでしょ?』
『げっ』
勉強が嫌いな律は顔をしかめて逃げようとする。
『だーめ、ほら教えるから』
ワークの問題を解いて出さないといけなかったから律に教えて放課後に持っていくようにしたんだ。
『ここは───』
『んー?あ、こう?』
『そうそう!出来るじゃん!』
私が律に笑いかけると律は頬を少し染める。