雨上がりの陽だまりで。~誰よりも優しい君に~


「律!やだよ!何で?!」

泣き崩れる私を紫色が強く強く抱きしめる。


「雨………っ」

「やっだ!…律っ!!」


「雨!落ち着け!」

私は泣いたら過呼吸になる事があって紫色は必死にそれを止めようとしているのだろう。



だけど、そんな紫色の声を私には届かなくて。

『雨の隣に居れるように頑張るから』


あぁ、って思った。

病気と闘う事を頑張るって、
手術を頑張るって意味だったの…?
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