きっと、君に恋をする。
キーンコーン───
数学の授業が終わると、桜は私の席に来た。
「れる〜」
「あ、桜、放課後…どこか寄ろ?」
そう言うとぱぁっと顔をほころばせる桜。
「ゆっくり聞かせてよ」
そう笑えば桜はうんっと頷いた。
先生が入ってきて、桜や他のクラスメイトも席に戻っていく。
6時間目の世界史は、半分が寝てるんじゃないかってくらい、机に突っ伏してる人がいて笑ってしまう。
あの桜は、誰を好きになったんだろう…
…何で、その人を好きになったのだろう。
どこで会ったんだろう。
どんな人なんだろう。
色々聞かなきゃ。
そう考えている内にあっという間に授業は終わっていった。
「れるー!かーえろ!」
桜は明るい茶色のポニーテールを揺らして
私の元へ駆けてくる。