きっと、君に恋をする。
後ろで悲しそうに下唇を噛む……
あおになんて気付かなかった。
「どうして、れるは蒼くんのこと“あお”って呼んでるの?」
あぁ、みんなから聞かれるなぁ。
「“蒼”って“あお”って読むでしょ?」
「初めてあった時に勘違いして読んで、そのまま呼んでるだけだよ」
ね?とあおに笑えば君は私の髪を撫でる。
「あお、って呼ばせてんのは…れるだけだけどな」
「え?」
あおの言葉に桜は首を傾げる。
そのままあおは続けた。
「中学の時、ふざけて俺を“あお”ってれるみたいに呼ぶ奴が出てきてさー」
そうだったなぁ…
「“あお”は特別だから他の奴らには呼ばせねぇ、ってそう言ったんだよ」