きっと、君に恋をする。


ざわっと教室が騒いだ。

「れる」


低くて綺麗な君の声が、すぐそばで聞こえて。

驚きとうれしさと安堵といろいろなものが混ざって涙に変わった。

後ろから優しく抱きしめてくれた雪の腕をきゅっと握って。



「今日、来てくれないかと思ったぁ…」


ぽろぽろ涙して言えば、雪は「ばかだなぁ」って笑いながら私の頬を撫でた。


「いつもそばにいる、って何度も言っただろ?」

口癖のように、何度も言ってくれるその言葉は私にとってとても大切な言葉で。


嬉しい言葉で。とても、安心する言葉。
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