きっと、君に恋をする。

屋上について、お弁当を広げる。


「最近風冷たくなってきたな〜」

サラサラと秋風が髪を揺らす。


「だね…もう少し寒くなったら教室で食べる?」


「だな、光夜と陽哉はみんなで食べたいって言ってっけど…どうしたい?」


みんな…は、当然あおと桜もいるわけで。

「無理しなくていいんだぞ…」

心配そうな顔の雪。


「でも、雪も友達関係とかあるし、私のために色んなもの犠牲にしないで?私は大丈夫だよ」

そう言えば納得してなさそうな顔で

「れるは優しいけど、優しすぎて心配」

ポンポン、と私の頭を撫でた。


「あはは、雪の方が優しすぎて心配なんだけどな私は」

そうやって笑うと「そうか?」なんて雪も笑っていた。
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