きっと、君に恋をする。

雪に乱された髪を整えながら離れていくふたつの背中。

あおよりも少し背が高くて、相変わらず黒色をまとった雪。


それを見つめる私の頬が染まっていることには、誰も気付かなかった。


自分でさえも。


昼休みが終わって一旦片付ける。

下げていた机を元に戻して、午後の授業が始まった。


みんな部活や文化祭の準備で疲れているのかウトウトしている人はいつも以上に多く、私は呆れている先生の授業をいつも通り聞いていた。
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