きっと、君に恋をする。
バタン、と玄関のドアが閉まる。
「……れる」
靴も脱がずに、そのままいつもよりも強く強く私を抱きしめる雪の腕の中。
知らない内に、彼の黒いパーカーが濡れるまで私は泣いていた。
なんなんだろう。この感情は。
悲しい…?寂しい…?
以前とは違う涙の感触に、混乱していた。
「れる、ほら…部屋入ろ」
優しく私の手を引いて私をリビングに連れていく。
私をソファに座らせて、台所へ行く雪。
溢れる涙を必死に袖で拭っていると、コトンと音がしてテーブルに私の好きなミルクティが置いてあった。