きっと、君に恋をする。
「れる、おかえり」
桜と別れ、家に帰ると当たり前のように私の家に居るあお。
「今日、怜さんは?」
怜(れい)というのは、私のお父さん。
「仕事、遅くなるって…」
「そか…うちの父さんもー」
私たちは父子家庭だ。
私のお母さん、瑠璃(るり)は事故で私が中学二年生の時に亡くなってしまった。
あおのお母さんはあおが小さい頃、離婚してどこかへ行ってしまったらしい。
同じ境遇が私たちをここまで深く仲良くさせたのだろう。
家も隣で昔から仲良かったし。