きっと、君に恋をする。
「はよ…」
母さんが作ってくれていた朝食をまだ覚めきっていない意識の中食べる。
目を擦りながら洗面所で温いお湯を出して顔を洗い、とんとんとタオルで水を取ると、目の前の鏡には真っ黒な髪と瞳があった。
「……ふぅ」
「行ってきます」
一通りの準備を終えて、家を出た。
れると蒼の家までのもう見慣れた道を真っ直ぐに見つめながら歩く。
そよそよと吹く風に少しだけ秋の匂いを感じた。
「今日は、いい天気だな」
うん、いい日になりそうだ。