きっと、君に恋をする。

10分くらいすると、ふたつ並んだ彼らの家が見えてきて、奥の方の家のチャイムを押した。

中から小さくバタバタと音がしてクスリと笑ってしまう。

君が今ここに居たなら、「笑わないで」なんて頬を膨らませて怒るのだろうか。


「雪!おはよ!」

少し乱暴に開けられたドアに驚きながら、乱れた栗色の髪の毛を手で整えてやる。

「あ、ありがと」


真っ白な肌が頬を中心に赤く染まっていく彼女を見ると、やっぱり可愛いなと思った。

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