きっと、君に恋をする。
ポコン、と画面に表示されるそれはかつて毎日のようにくだらないことを話し合っていた人に送っているものとは思えない文。
【今日の放課後、多目的2で待ってる】
絵文字もスタンプも何も付いていない、ただシンプルな用件だけ伝える文。
机にケータイを置いてご飯に手をつける。
もぐもぐと口を動かしながら窓の外を見ると蒼空に映える緑色の葉が踊るように散っていて、秋だということを改めて感じた。
空っぽになった弁当箱のふたを閉じて手を合わせると同時に震えたケータイ。
“あお”と書かれたトーク画面を開くと短い文が送られてきていた。
【わかった】