きっと、君に恋をする。


やっと、私の当番が終わって桜と教室を出ると聞きなれた声が聞こえた。


「コスプレやってまーす、ぜひー」

他校の女の子たちが騒いで見ている2人組。


「雪!あお!」

本当に浴衣姿の2人のかっこよさに少し私も見とれてしまった。


「あれ付き合ってるのかな〜美男美女…」

そんな声があちらこちらから聞こえてきて一緒にお祭りに行こうと雪の手を引いた。

「せっかく浴衣だしな、遊ぼうか」


私の手を握って射的ブースに来た雪はどれがいい?と聞いて私はぬいぐるみのストラップを選んだ。

射的は1人5発ずつで景品は色々ある。

パン、と放った玉はストラップを掠めて傾く。

4発目で落としてくれて、終始教室にいる女の子に騒がれていた。

「ありがとう、大切にする」

クマのストラップをきゅっと抱きしめると私の手を引いて教室を出た。

< 297 / 421 >

この作品をシェア

pagetop