きっと、君に恋をする。


言おうと、思ってた。

溢れそうなこの想いを、彼に聞いてほしいと。


そう、思ってた。


「告白したら、雪は私を気にして本当の好きな人のとこへ行けないでしょ」


ダメだよ、雪。

優しすぎるのも。


「本当っ、れるって不器用!」


ぎゅーっ、と私を痛いくらい抱きしめてくれる桜の思いがただ嬉しかった。


「これで、文化祭の全日程を終了致します」


スピーカーから聞こえてきた先生の声に、もう終わりかと寂しい気持ちになる。

< 339 / 421 >

この作品をシェア

pagetop