きっと、君に恋をする。


「…雪くん?」

メッセージアプリに来た文字さえもう愛しく感じる。


「うん」

「…行っておいで」

とん、と背中を押されて頷く。


「色々ありがと、桜」

振り向きざまに言うと桜は嬉しそうに笑った。


【雪はどこにいるの?】


【多目的2の隣の教室にいる】


あの、空き教室?


教室から、私は駆け足でそこへ向かう。

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