きっと、君に恋をする。


「お兄ちゃん友達と電話してたの?」

「…あぁ」


「すっきりした顔してる」

「そうか」

何気ない会話をしながら、雨を寝かしつけて俺も風呂に入った。


風呂から出る頃にはもう外は真っ暗で時計の短針はもうすぐ11をさそうとしている。

文化祭の緊張と疲れが今出てきたのかもううとうとし始めて、いつもより早めにベッドに入った。


明日起きたら実は全部嘘でした、とかないよな…

ないか。


あの感触は、まだ唇に残っている。

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