きっと、君に恋をする。


「ん」


彼はやっぱり手を繋ぐ時に、「ん」というのが口癖で。


「ふふ」

いつも笑ってしまう。


「お仕事どう?」

24歳になった私たちは、もうあの頃とは違って働いている。


「大変だけど、やりがいはあるよ」


そういった彼の顔は少しあの頃よりも大人びていて、それでも私を見つめる優しい顔は変わっていない。


彼は元々頭もよかったし、要領良くて気も遣えるし、今は大手企業に就職してバリバリと仕事をこなしている。
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